脂肪酸
脂肪酸と聞くと、ついつい体に悪いものと思ってしまいがちですが、脂肪酸にはいくつかの種類が存在しており、その脂肪酸の種類によっては体に悪影響を与えるのではなく、その逆の良い影響を与えるものもあります。では、脂肪酸とはどのようなもので、どのような種類が存在しているのか、また、過剰摂取による体への弊害をご説明いたします。
脂肪酸の役割と影響
脂肪酸とは、食品中に含まれる脂質の主な成分です。動物性の脂、植物性の油に多く含まれており、その脂肪酸の種類は40種類以上があり、その脂肪酸によっては全く効果が異なります。食事のときに必ずといっていると言っていいほど常に脂肪酸を取り入れていますが、脂肪酸は必ずしも全てが体に悪影響を及ぼすものではありません。また、脂肪酸を含む脂質は我々の体のエネルギー源であり、血液や生体膜の構成成分でもあります。ですから、体に良くないものと銘打って、脂肪酸の摂取を不用意にとどめることによって脂肪酸が不足してしまうと、エネルギーの低下、疲労感の回復が滞るなど体に良くない場合があります。しかし、過剰な摂取によって弊害が及ぼされることもまた確かです。
脂肪酸の種類
脂肪酸は、40種類以上の種類がありますが、大きくわけで二つの種類に分類することができます。
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飽和脂肪酸
飽和脂肪酸とは、主に悪く言われる脂肪酸のことです。
牛肉、豚肉なの肉類や、バターなどの乳製品、要するには動物性脂質に多く含まれています。
ですが、植物性ヤシ油やココナッツ油にも多く含まれています。
飽和脂肪酸を多く含む油脂は、約20℃の常温で固体となり、体内で固まりやすいので、体内に多く存在しすぎると血液の粘度を高めてしまい、血液の循環を悪くしてしまいます。また、飽和脂肪酸のとりすぎによって、中性脂肪や、悪玉コレステロールを増やしてしまう原因となり、動脈硬化、肥満などを引き起こす場合があります。
不飽和脂肪酸
飽和脂肪酸が体に良くない影響を与えるのですから、不飽和脂肪酸は体に対して良い影響を与えてくれます。
不飽和脂肪酸は、魚介類や植物の油に多く含まれています。
飽和脂質とは違って個体として存在せず、液体として存在しています。そのため、飽和脂肪酸のように体内で固まることはありません。また、不飽和脂肪酸はコレステロールを下げる働きがあるとされており、不飽和脂肪酸のなかの多価不飽和脂肪酸の一部には脳機能を向上させて働きがあるなど、他の脂肪酸にはない働きがあります。
一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸とは、オリーブオイルに多く含まれているオレイン酸という脂肪酸などのことをいいます。
一価不飽和脂肪酸は、体にとって好ましくない影響を及ぼす悪玉コレステロールと、逆に良い影響を与える善玉コレステロールに影響を与えます。動脈硬化、肥満などを引き起こす悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールは減少させないように働くのが一価不飽和脂肪酸なのです。しかし、一価不飽和脂肪酸も脂質の主成分である脂肪酸です。
ですから、過剰摂取は逆に体悪影響を及ぼし、肥満になってしまいます。
多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は、更に2種類に分けることができます。
●多価不飽和脂肪酸−n‐3系脂肪酸
魚類になどに含まれているエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)を代表とする成分をn‐3系脂肪酸といいます。n‐3系脂肪酸は、悪玉コレステロールを減少させ、さらに善玉コレステロールを増加させる働きを持っています。また、「魚を食べると頭が良くなる」と歌われている理由であるDHAは、神経組織に多く存在し情報伝達を行う作用があります。そのため、DHAが不足することによって記憶力の低下や、発育不全が引き起こされます。また、他の脂肪酸同様に過剰摂取は肥満につながります。
●多価不飽和脂肪酸−n‐6系脂肪酸
植物油に多く含まれているリノール酸を代表とする成分をn‐6系脂肪酸といいます。n‐6系脂肪酸は、他の脂肪酸と同じで悪玉コレステロールを減少させますが、それを同時に体に必要な善玉コレステロールも一緒に減少させてしまいます。また、他の脂肪酸と同様に過剰摂取は肥満につながり、さらにはアレルギー症状も生じやすくまります。
トランス脂肪酸とは?
最近、巷で騒がれているトランス脂肪酸ですが、このトランス脂肪酸は実に特殊な性質を持っています。本来トランス脂肪酸は、分類上は体にいいはずの不飽和脂肪酸なのですが、性質的には体に良くない飽和脂肪酸なのです。元々トランス脂肪酸とは、マーガリンを作るために液体である不飽和脂肪酸を固体にするために水素添加を施すことによって飽和脂肪酸に変化させる過程において発生する物質なのです。天然に存在する不飽和脂肪酸は、ほぼ大体がシス型と呼ばれる立体構造をしていますが、マーガリンなどのように水素添加された不飽和脂肪酸が、自然にはない形態のトランス型になるのです。
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